阪神の村上が今キャンプの投げ納めで好感触を得た。11日の第2クール終了と同時に、石井、桐敷とともに秋季キャンプを打ち上げる右腕。この日が最後のブルペン投球となった。岡田彰布オーナー付顧問が見守る中で51球。直球にカットボール、フォーク、ツーシームを交えた。投げ終わると、受けた中川と入念に意見交換した。
「悪くなかったので、これを継続してできるように、また見直してやりたいです」
来季へ向けた“逆襲フォーム”を感じている。安芸キャンプでのテーマだった投球フォームの見直し。「真っすぐをいい感じで投げられるフォームにできれば」とブルペン入りは2回にとどめ、平地でのキャッチボールなどを繰り返し、このブルペンで確認できた。
今季は直球がスライダー気味に動く村上の持ち味「真っスラ」が影を潜め、逆にシュート回転するケースが目立った。直球の質を取り戻すべく、フォーム改善に着手。具体的な修正箇所は明かさなかったものの、“ラストブルペン”で手応えを感じた。
「思い切り投げるのではなく、いい力感で直球を投げることができた」
2年連続で規定投球回に到達したシーズンの疲労は順調に回復。「球も行っていたので、うまく(疲れが)抜けてきていると思う」。7勝11敗、防御率2.58に終わった今季からの巻き返しへ視界は良好だ。(松本 航亮)