日本ハムの石井一成内野手(30)が11日、球団事務所で来季の契約更改交渉を行い、1000万円増の年俸4000万円でサインした。今季取得した国内FA権を行使せず、単年契約で残留することを決断。プロ9年目の来季はレギュラー奪取とリーグ優勝&日本一を目指していく。
今季取得した国内FA権を行使することなく、石井は残留を決めた。チームのトップを切って臨んだ契約更改。交渉後は水色のネクタイ姿で会見のテーブルに着くと、「ファイターズにドラフトで選んでいただいて、お世話になってここまで見てくれた。そこで活躍できていないのは自分の中で悔しさもある。ここで活躍したいという思いがあって、残留を決めました」と決断の理由を明かした。
今季68試合に出場し、打率・234、4本塁打、18打点だった。21年に111試合、22年に102試合出場した実績を考えれば、36試合出場に終わった23年からの成績は思い描いたものとかけ離れた。「ケガもあったし、レギュラーを獲れていない状況なので、そこは自分の力を信じて単年で勝負して競争に勝っていきたい」とも口にした。他球団からの評価を聞いてみたいという願望についても、「少し考えた時期もあった」と打ち明ける。
それでも、自身の去就に大きな迷いはなかった。冷静に自分の立ち位置も分析した。「エスコンフィールドもできて、環境も申し分ない中で、自分がもっともっと成長できると思っている」と応援してくれるファンのためにも北海道で活躍することを改めて誓う。
期間限定とはいえ、7月の月間成績は優秀だった。打率・286で、二塁打は7本、本塁打も2発を放ち、出塁率と長打率を足したOPSは・805をマークした。「長打は捨てたくない。二塁を守って長打を打てたらOPSも含めて大きな存在になる。そこを目指していきたい」。パ・リーグ規定打席到達者でOPS・800以上をマークしたのは近藤、栗原、山川のソフトバンクトリオだけ。石井が目指すべきプレースタイルは明確だ。