26年ぶり3度目の日本一に輝いたDeNAの三浦大輔監督(50)が11日、南場智子オーナー(62)と都内の日本記者クラブで記者会見を行った。現役時代の98年以来となる日本一の喜びを改めて語り、ブレない心が要因だったと説明。一方で、今季のリーグ3位からの「成り上がり」日本一から、来季はリーグ優勝を果たしての日本一連覇という“完全無欠”の目標を掲げた。
感動の日本一達成から8日。歓喜のビールかけ以降初めて公の場に姿を現した三浦監督は、リーゼントにスーツでビシッと決め、南場オーナーとともに登壇した。
「結果を出すことができ、ホッとした気持ちとうれしさが込み上げてきました。優勝とはこれほどいいものかと、久しぶりに感じました」
前回はローテーション投手として98年に日本一。26年ぶりの美酒を感慨深そうに、そう表現した。
貯金2、リーグ3位からの「成り上がり」日本一。最後は、日本シリーズでソフトバンクに連敗から4連勝して上り詰めた。だが、レギュラーシーズン中は、周囲からの厳しい言葉も存在した。
7月20日ヤクルト戦から9連敗など、8月6日の中日戦を終えて3位・阪神に6ゲーム差の4位。終戦ムードが漂う中で、SNSを中心に「三浦、辞めろ」など心ない声も上がった。だが「良い意味で割り切っていたので、進退とかそういう記事は見なかった。ネットとかは特に。連敗しているときは勝つことに必死で」と説明。「(優勝する)可能性がゼロになったわけではない。毎試合、切り替えができていた」とブレない気持ちで、終盤の快進撃につなげた。
就任4年目で悲願の日本一を果たしたが、やり残した宿題はある。首位・巨人に8ゲーム差をつけられた3位は、現実として受け止めている。
だからこそ掲げるのは、来季の27年ぶりのリーグ優勝を果たしての「完全無欠」の日本一。番長は「リーグ優勝からの日本一連覇が最大の目標。それを来年の最大の目標としていきます。まだ目標があることはいいこと」と1時間の会見を締めた。(大木 穂高)
≪オーナー「最高の喜び」≫南場オーナーは会見冒頭「私は何もしていないですが、今まで生きていて一番幸せなくらい。26年お待たせしたファン、支援をくださった全ての方に喜びを届けられたことが最高の喜び」と話した。ポストシーズンは全試合現地観戦し、SNSで喜ぶ姿を紹介し「ファンとの距離が近い」と評判は上がった。ナインと喜んだビールかけには「4、5日間筋肉痛が続いた。うまく(ビールを)飛ばすには技術がいるなと思った」とおどけていた。