横浜F・マリノスの来季新監督として、前イングランド代表ヘッドコーチ(HC)のスティーブ・ホランド氏(54)が最有力であることが12日、分かった。関係者によると、交渉は大詰めで、詳細を残すのみとなっており、近日中にも来日する予定だという。
同氏は監督歴こそ少ないが、国際経験豊かな参謀役として知られる。11年から17年までプレミアリーグの名門チェルシーでHCを務め、その間にモウリーニョ監督らの右腕として欧州CL制覇などに貢献。16年にはイングランド代表HCに就任し、サウスゲート監督の“頭脳”として、18年W杯ロシア大会4強や欧州選手権2大会連続決勝進出に導いた。同国U―21代表HCも経験し、育成手腕もある。
横浜は今季、キューウェル監督による新体制で臨んだが、序盤から低迷で解任。7月中旬からハッチンソンHCが暫定監督として指揮したが、無冠が決まった。スポーティングダイレクター就任が決定している西野努氏がホランド氏招へいに向け、資本提携する英シティー・フットボール・グループとともに進めている交渉は最終段階。今後はコーチングスタッフの陣容を固めていく。来季王座奪還へ、ホランド氏に名門クラブの再建が託される。
◇スティーブ・ホランド 1970年4月30日生まれ、英国出身の54歳。92年にイングランド下部リーグのクルー・アレクサンドラFCのユースコーチに就任し、22歳という若さで指導者キャリアをスタート。07~08年には同クラブの監督を務めた。11~17年はプレミアリーグの名門チェルシーでヘッドコーチ。16年にイングランド代表HCに就任し、W杯は18年ロシア大会4強、22年カタール大会8強入りに貢献した。