「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」に出場する侍ジャパンは、13日にバンテリンドームでオーストラリアとの1次ラウンドB組初戦に臨む。森下翔太外野手(24)は先発投手も短いイニングで交代させ“マシンガン継投”を講じるオーストラリア投手陣の攻略に闘志を燃やした。4番での出場が有力視される中でも、「重圧は全然ない」と泰然自若で臨む。
いよいよ迎える初戦を前に、森下は随所に好調をうかがわせる内容で最終調整を終えた。フリー打撃では、低く強いライナー性の打球を広角へ飛ばし、計22スイングで3発を左翼席中段へ。「早く(試合を)やりたい、という思いが強い」。しびれる戦いを前に笑顔も浮かべたが、話がオーストラリアの投手陣に及ぶと、表情は自然と引き締まった。
「対戦したことないというのが難しい。日本にはいない身長の高い投手だったり、変則的な投手が多い。すぐ代わるという情報がある」
この日の午前中にはオーストラリアの投手陣を映像でチェック。特徴的な“マシンガン継投”を警戒した。昨秋の「アジアチャンピオンシップ」の計4試合で22人をつぎ込んだように、相手打者の目線を変え続ける戦法を得意とするのが特徴の一つだがこの男は“初もの”を苦にしない。
プロ入り後初めて日の丸を背負った昨秋のアジアプロ野球チャンピオンシップ。初戦の台湾戦では、この日に日本ハムが優先交渉権を獲得したことが発表された古林叡煬(グーリン・ルェヤン)の前に6回1死までパーフェクトに封じられる中、7回に先制ソロを放った。10日の強化試合・チェコ戦では4番に座り、初回の先制2ランを含む2安打2打点。きょう13日の初陣も4番の可能性が高い。
「(起用されれば)日本の4番なのでしっかり自覚と責任を持ってプレーはしたいですけど自分自身は打順は打順、背番号は背番号、みたいな感じで、そこまで深い意味を持ってプレーはしていない。変わらずやりたい」
自然体を貫き、世界に「MORISHITA」の名をとどろかせる。(石崎 祥平)