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阪神・原口 FA権行使表明「もっとゲームに出たい。スタメンから勝負したい」 代打起用に不満なしも

スポニチアネックス 2024年11月13日 5時16分

 阪神・原口文仁内野手(32)が12日、西宮市内の球団事務所で取材に応じ、今季取得した国内フリーエージェント(FA)権を行使する決断に至った経緯を語った。15日から他球団との交渉が可能になる。宣言残留も認める方針の球団は、引き続き残留交渉を続ける。また、FA宣言せずに残留することを決めた糸原健斗内野手(32)は、1年契約で現状維持の年俸7000万円(金額は推定)でサインした。

 充血した目に、考え悩んだ跡が残っていた。15年間、阪神のために戦ってきた。支えてくれた球団、チームの仲間、そしてファンへの感謝の思いは強くある。それでもゼロから勝負する道を原口は選んだ。

 「もっとゲームに出たい。スタメンから勝負したい気持ちが強かった。与えられた仕事(代打)に対しては、100%全うしようと常々やってきた。でも、ただ純粋に4打席、数多く立って貢献したいという気持ちが強かった」

 代打中心の起用に不満はなかった。それを強調した上で、残りの野球人生で、もう一度チャレンジしたい気持ちが勝った。これは止められなかった。現状に甘んじることなく戦う。大腸がんを克服し、一打に集中してきた原口の生き方が、FA宣言につながった。

 「いろんな人に相談したけど、最後は自分の気持ち一つで決めた。家族からも“ついていく”と言葉をかけてもらった。ありがたいです」

 他球団との交渉は15日から解禁となる。具体的にどの球団との話し合いになるのか。原口にもそこは見えない。「レギュラーで出られるチャンスを競えるというか、競争できるということが一番」と判断基準を示した。宣言残留を認める方針の阪神は引き続き残留交渉を継続する構えだが、「それは(他球団との)交渉によって大きく変わってくる。まだ何とも言えない」と語るにとどめた。

 「ちょっと自分でも表現するのが難しい心境。まだ何も決まったわけではない。決まった時には言葉を皆さんに届けたい」

 残留する可能性も移籍の可能性もある。とにかく必死に考えて、悔いのない道を選ぶだけ。その一点に関して、迷いはない。 (鈴木 光)

 〇…嶌村聡球団本部長は、FA宣言をした原口について「当然、うちとしては残ってほしい戦力だということは言っている」と今後も引き留めに努める考えを示した。FA権行使の手続きは、きょう13日が締め切り。残る大山、坂本についても「必要戦力。残っていただいて、来年優勝を目指したい。(球団でFA権を持つ)4選手にはそれを常々言っている」と改めて希望を口にした。

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