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日本ハムのドラフト1位柴田獅子が仮契約…「身体強化」をテーマに投打の逸材は将来的に自身で選択へ

スポニチアネックス 2024年11月13日 6時2分

 日本ハムからドラフト1位指名を受けた福岡大大濠の柴田獅子(れお)投手(18)が12日、福岡市内のホテルで入団交渉に臨み、契約金1億円、年俸880万円で仮契約した。投げては最速149キロ、打っては高校通算19発の逸材に対し、球団は自らの意思でポジションを選ばせる“選択制”を提案。球団OBでドジャース・大谷翔平投手(30)のように二刀流を追うか、投手か野手に絞るかはプロの世界に入ってから検討していく。

 新人王、沢村賞、開幕1軍…。よくある新人選手の目標だが、投げては最速149キロを誇り、打っては高校通算19発の逸材はひと味違った。仮契約後の記者会見。プロ1年目の目標を問われたドラフト1位・柴田は、迷わずに「身体強化」としたためた。その意図とは――。

 「自分の課題は身体強化であるので、プロ野球選手になるための体づくりが1番の目標です」

 ポジションが決まっていなかった。球団は18歳の可能性にふたをしないよう、あえて投打両方を経験させるという。同席した大渕隆スカウト部長は「彼の場合はまず能力を測りましょうと。まず両方をやってもらって彼がどう思うか」と説明。最終的に本人に選択させる方針のため、ポジションによる具体的な目標を書けなかった。

 過去に大谷を指名した時もそうだった。投打両方に無限の可能性を秘めていた18歳に対し、球団側は当時は超異例だった二刀流を提案。球団の判断でポジションを決めず、両方の可能性を伸ばしたからこそ、世界でも二刀流が評価された。大渕スカウト部長は「高卒ですから(判断に)時間はかけてもいい」と、断言した。

 可能性は無限大だからこそ、開幕1軍の可能性も十分にある。名前の獅子は西鉄ライオンズのファンだった祖父が命名。くしくも来季の開幕戦の相手は西武とあり、柴田は「自分が投げる時は投げてみたいな。楽しみな思いはありますね」。高卒新人の開幕1軍は13年の大谷を最後に遠ざかるが、秘めたポテンシャルで大きな壁も越える可能性もある。

 現在は来年1月の新人合同自主トレに向けて、基礎体力づくりに励んでいる。「今のところ本当にどういった選手像になるか分からない。それを踏まえても今から楽しみです」と、柴田は言う。二刀流か、はたまた投手か野手か。自身も、周囲も想像できない未完の大器が、北の大地で覚醒する日もそう遠くはないはずだ。(清藤 駿太)

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