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佐々木朗希 獲得球団は超格安で大物を手に入れた上に追加ドラフト指名権のチャンスも その仕組みとは

スポニチアネックス 2024年11月13日 9時30分

 ベースボール・アメリカ誌が12日、ロッテからポスティングシステムでのメジャー挑戦を容認された佐々木朗希(23)を獲得できたチームは、推定市場価値1億5000万ドル(約232億3000万円)以上の選手を500万ドル(約7億7435万円)前後の安い契約金で獲得できるのみならず、1、2年後には追加でドラフト指名権を得る可能性もあると報じている。

 「プロスペクト・パフォーマンス・インセンティブ(PPI)」は現行の労使協定に新たに加えられた条項で、もしPPI対象の新人選手が新人王を受賞するか、MVPまたはサイ・ヤング賞の投票でトップ3に入った場合、その選手が所属するチームには翌年のドラフト1巡目の後に追加のドラフト指名権が与えられる。過去には、MLB球団は有望な若手選手が調停権やFA権を取得するタイミングを遅らせるため、長期間マイナーリーグに留めることが一般的だった。しかし、このルールにより、そうした動きをある程度抑制できるようになる。

 このルールでは、ドジャース・山本由伸やカブス・今永昇太のような「外国プロ選手」の新人は対象にならない。しかしながら、佐々木はMLBの定義における「外国プロ選手」ではない。外国プロリーグで6年間の経験がなく、25歳以下だからだ。佐々木は今回、仕組みの上では国際アマチュア選手として扱われるため、PPIの対象となる。

 このPPIルールは、大谷翔平がメジャーに移籍した17年オフには存在しなかった。もしあれば、大谷は18年にア・リーグの新人王を獲得したから、エンゼルスはドラフト指名権を獲得していたところだった。

 佐々木が仮に25年に新人王を獲得できなくても、25、26年にサイ・ヤング賞やMVP投票でトップ3に入れば、球団はドラフト指名権を得られる。ベースボール・アメリカ誌はドラフト1巡目後の指名権、31番目の指名権は1100万ドル(約17億357万円)から1400万ドル(約21億6818万円)の価値があると見積もっている。この金額は、予想される佐々木の500万ドル前後の契約金の2倍以上。つまり、佐々木を獲得した球団は市場価値1億5000万ドル以上の選手を500万ドル前後で獲得できるのみならず、さらに1100万ドルから1400万ドル相当の価値を持つドラフト指名権を手に入れるチャンスも得られるのである。

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