◇大相撲九州場所4日目(2024年11月13日 福岡国際センター)
西前頭3枚目の熱海富士(22=伊勢ケ浜部屋)が東前頭5枚目の翔猿(32=追手風部屋)を寄り切り、初日から4連勝とした。今年夏場所から3場所連続で7勝8敗と負け越したものの、成績次第では来年初場所で新三役もあり得る地位だけに奮起が期待される。
立ち合いは仕切り線から少し下がった位置で手をついた。相手の動きを見ながら、あまり踏み込まない。相手の右がのぞき、頭を付けられる体勢でも慌てなかった。ABEMA大相撲中継で解説を務めた元幕内・若ノ城の阿嘉宗彦氏は「この後に少し引きますが、熱海富士は寄り切られないと分かっている」と冷静な取り口を指摘した。
土俵際で、体を寄せてくる相手の上体が起き気味になるところで熱海富士は右をのぞかせ、左で相手の右腕を抱えて逆襲の体勢を整えた。ここから圧力を加えて寄り切り。対戦成績が6戦全敗となった翔猿は苦笑いした。