元阪神で今季まで西武でプレーした陽川尚将内野手(33)が現役引退を決断したことが13日、分かった。
「まだまだやりたい気持ちもあるし、体も元気ですが、今年1年の成績を振り返って、来年成績を残せる自信が100%あるかと言われると難しい。一区切り付けようと」
10月2日に西武から戦力外通告を受けた後は現役続行を模索してきたが「ここからの人生も長いので新しいステージに進む」と決心。きょう14日の12球団合同トライアウトにも参加せず11年間の現役生活に終止符を打つ。
13年ドラフト3位で阪神に入団し、次代の和製大砲候補として期待された。5年目の18年には自己最多の75試合に出場し打率・252、6本塁打、48打点をマーク。20年にも71試合出場で8本塁打を記録した。一発を放った後に仲間と披露する“ゴリラポーズ”も含めて虎党に愛された。
若手の台頭もあって19年以降は出場機会を減らし、22年12月には初の現役ドラフトで西武に移籍。今季は11試合出場で打率・133に終わっていた。
「タイガースで9年間、ライオンズで2年間の野球人生の中で(2軍の)鳴尾浜やカーミニークで過ごすことが多かったですけど、1軍に上がった時はすごい声援をくれて本当に感謝してます」
豪快なアーチで聖地を沸かせた心優しき背番号55がユニホームに別れを告げる。 (遠藤 礼)