◇大相撲九州場所5日目(2024年11月14日 福岡国際センター)
大関・豊昇龍(25=立浪部屋)が東前頭2枚目の若隆景(29=荒汐部屋)を小手投げで下し初日から5連勝とした。過去の対戦は3勝6敗で、やや劣勢。この日も攻め込まれながら豪快に逆転した。
立ち合いは若隆景が低い体勢で踏み込み、両ハズで押し込む。ABEMA大相撲中継で解説を務めた元幕内の旭道山和泰氏は「最高の立ち合い。このまま電車道でいけそうな形」と指摘した。ここで若隆景は左を深く差し、まわしの結び目付近をつかんだ。すかさず豊昇龍は右腕で相手の左下手を抱え、自身の引いた左足を俵にかけて踏ん張って反撃。前へ出ながら右足を相手の左足に少しかけ、小手投げで豪快に相手をブン回した。
旭道山氏は「右で上手を取ったかのように、下に向けて投げを打つ。相手が軽い(若隆景は135キロ)こともありますが、パワーがある。相撲内容は若隆景ですが、勝負は豊昇龍という印象でした」と語った。優勝経験を持つ若隆景は幕内復帰した、ここ2場所連続で2桁勝利を挙げている実力者。これを下して全勝キープした豊昇龍は勢いに乗っていけそうだ。