阪神の平田勝男2軍監督(65)が14日、兵庫・尼崎に来年3月にオープンする2軍新本拠地「ゼロカーボンベースボールパーク」を視察。工事が進むメイン球場の「日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎」や室内練習場、新合宿所を熱心に見て回った。
「本当に素晴らしい施設。ここでどういうスター選手が生まれるか非常に楽しみ。タイガースを背負って立つ選手が一人でも多く育ってほしい」
球界トップレベルの設備であることを改めて強調した。だからこそ、忘れてはならないことがある。平田2軍監督は選手のさらなる成長を促すべく、ヤジ大歓迎の姿勢を鮮明に打ち出した。
「スタンドもできて、ファームでもたくさんの方に見られるのは選手が上達する要素。ファンの人たちもヘボなプレーをしたら、どんどんヤジってほしい。俺を中心にヤジってくれればいい。それは大歓迎」
恵まれた環境と、ファンの厳しい視線が未来の主力を育てる条件だと力説した。
「施設が良くなったからと言って居心地が良くなっちゃいけない。そこだけはハッパをかける。ここでは24時間、なんぼでも練習できる。あくまで鍛錬の場ですから」
2軍新本拠地の初代監督としても全力で取り組む。「これは本当に幸せなこと。タイガースに言って、一部屋分譲で買いたい。1億でもローンで買いたいくらい」。平田流の表現で若手とともに汗を流すことを宣言した。
来年1月の自主トレまではこれまで通り、鳴尾浜を使用。2月のキャンプ終了後から、尼崎の2軍新本拠地が活用される予定だ。(鈴木 光)