スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」の記者で、元レッズGMのジム・ボーデン氏がロッテからポスティングシステムで大リーグ挑戦を容認された佐々木朗希投手(23)の争奪戦について言及。佐々木がドジャースに行く可能性は低く、パドレス、レイズ、メッツ、ブレーブスの方が有力で、他にも競争に加わるチームが多くあると分析した。
根拠は3つ。マイナー契約の佐々木は、早くても27年シーズン後まで調停権を得られず、30年シーズン後までFA資格を得られない。それまでの間、佐々木とその代理人であるワッサーマンが収入を最大化する手段はスポンサー契約になる。そこを考慮すると、ドジャースは佐々木にとって理想的な場所ではない。大谷翔平や山本由伸の陰に隠れ、最大限のスポンサー収益を得られない可能性がある。
リーグ関係者によれば、メッツの千賀滉大は山本より多くのスポンサー契約を得ており、理由は山本が大谷と同じチームにいるからだとする。この点を佐々木が考慮するのは当然かもしれない。
2つ目はドジャースには日本の報道陣が25~35人と非常に多く常駐しているため、発展途上の若手投手にとっては必ずしも最適な環境とは言えないこと。3つ目は佐々木はまだ完成されていない投手で、各球団の育成システムを考えた場合、パドレス、レイズ、メッツ、ブレーブスといったチームも優れている。特にダルビッシュ有のいるパドレスは理想的と言える。
ダルビッシュは日本の若手投手にとって「ゴッドファーザー」のような存在で、今38歳だが28年まで契約している。佐々木が成長する間、指南役となり、佐々木がチームの柱となるべく準備ができた時には、その役割を引き継ぐ。その間、佐々木は日本でのスポンサー収益を最大化できる可能性もある。