大リーグ機構(MLB)は14日(日本時間15日)、最優秀指名打者に贈られるエドガー・マルティネス賞を発表し、大リーグ史上初の「50―50(54本塁打、59盗塁)」をマークし、本塁打と打点王に輝いたドジャース・大谷翔平投手(30)が4年連続4度目、球団では初の受賞を果たした。また、両リーグで傑出した打者を選ぶ「ハンク・アーロン賞」をエンゼルスに所属した昨年に続いて受賞し、両リーグでの受賞は大リーグ史上初の快挙となった。
今季活躍した選手をファンと専門家の投票で選ぶ「オールMLBチーム」も4年連続4度目の選出となった。表彰式を欠席した大谷は、エドガー・マルティネス賞、「オールMLBチーム」と表彰され、この日3つめのハンク・アーロン賞を受賞した後にビデオメッセージで登場。「ありがとうございます。ハンク・アーロンさんにちなんで名付けられたこの賞を受賞できてとても光栄に思います。投票してくれたファンの皆さま、レジェンドの皆さんに心から感謝します。2025年にお会いしましょう」などと感謝の言葉を述べた。
大谷は今季、右肘手術の影響で打者に専念し、打率.310、54本塁打、130打点、59盗塁をマーク。OPS1.036もリーグトップだった。エドガー・マルティネス賞(2003年までは最優秀指名打者賞で04年から改称)は1973年に創設され、当初はDH制を採用しているア・リーグのみの賞だったが、2022年からナ・リーグもDH制を採用したため、両リーグから1人が選出されるようになった。コロナ禍で短縮シーズンとなり、ナ・リーグにもDHが導入された2020年はオズナ(ブレーブス)が受賞した。過去最多はデービッド・オルティス(レッドソックス)の8度。連続受賞記録ではオルティスの5年連続に次ぐ2位となった。
大谷は12日に打撃のベストナインに相当するシルバースラッガー賞を受賞。同賞は昨季に続き2年連続3度目で、日本選手ではマリナーズで2001、07、09年に外野手部門で選ばれたイチローの3度に最多で並んだ。
21日(同22日)には、こちらも受賞が確実なナ・リーグMVPが発表される。DH専任では大リーグ史上初となるが、最大の焦点は3度目の満票受賞なるかとなっている。