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落合博満氏 5年ぶりに該当者なしとした沢村賞選考委員へ「大英断」投手起用の変化も指摘

スポニチアネックス 2024年11月15日 20時17分

 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(70)が15日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。5年ぶりに該当者なしとなった沢村賞について言及した。

 沢村賞はプロ野球史上初の無安打無得点試合を達成した伝説の大投手、沢村栄治(巨人)を記念し、1リーグ時代の1947年に制定された。シーズンで最も優れた先発完投型の投手に贈られる賞で、2リーグ分立の50年からはセ・リーグの所属投手だけが選考対象で、89年から両リーグに広げられた。選考基準は(1)25登板以上(2)完投10試合以上(3)15勝以上(4)勝率6割以上(5)200投球回以上(6)150奪三振以上(7)防御率2.50以下の7項目となっている。

 落合氏は「結構レベルが高いんでね。無理に選ぶ必要はどこにもなかったんだと思う。人数合わせのために選ぶのは沢村賞の価値が下がっちゃうんでね。過去にも“えっ、何でこの数字で”っていう選び方もあったんだけども、大英断じゃないんですか」と選考委員の気持ちを推察した。

 さらに「過去にも新人王とかいろんなタイトルで、それに見合わないから該当者なしっていうのは野球界は結構あるんでね」と説明。「だから、よく該当者なしで決めたなと思って」と話した。

 クリアが難しい項目として「完投がいくつ、イニングがいくつって結構ハードルは下げたと思うけど、また下げるのかな。1番は完投数でしょ」と指摘。「まして、こんな分業化になってきちゃうと、なかなか完投するピッチャーは少なくなってくるんでね。そういうところからいけば年間25、26試合で6イニングだと150イニング。143イニングをちょっと超える程度のもんであってね。イニング数、完投をクリアするのは結構きつくなってくるんだろうとは思います」と予想した。

 200投球回達成者は、2018年に巨人・菅野智之が202投球回を記録して以降は到達者が現れていない。このことについては「200イニング放るピッチャーっていうのはここ何年出てないんじゃないのかな。それからいくと、沢村賞をつくった時の基準っていうのは相当高くてそれをみんなクリアしていった。だから野球が変わったっていうことなんだろうと思います」と投手起用の考えの変化を挙げていた。

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