今オフにDeNAから戦力外通告を受けた大田泰示外野手（34）が現役引退を表明したと球団が発表した。現役続行の道を探っていたが、16年間のプロ生活に区切りをつけた。
球団はこの日、公式X（旧ツイッター）で「大田泰示選手（外野手 背番号0）が、2024年シーズン限りでの現役引退を表明しましたのでお知らせいたします」と報告。添えられた大田の打撃写真には「Thank you」と記された。
大田は東海大相模で高校通算65本塁打をマーク。08年ドラフト1位で巨人に鳴り物入りで入団した。そして、1メートル88、96キロの大型野手は「ポスト松井（秀喜）」と期待され、新人年から「背番号55」を継承した。だが、巨人に在籍した8年間でレギュラーをつかむことはなかった。素質が開花したのは、公文克彦とともに吉川光夫・石川慎吾との2対2の交換トレードで日本ハムに移籍してから。17年から4年連続2桁本塁打を放ち、19年には自己最多132試合に出場した。
21年オフに「ノンテンダー（球団が来季の契約を提示せず市場に放出すること）」で日本ハムを退団。同オフにDeNAに移籍した。3球団目の新天地では全力プレーでチームを鼓舞し続け、三浦大輔政権下で3年間を駆け抜けた。しかし、今季は1軍出場なし。ドラフト1位・度会、梶原、蝦名らの成長で外野手の世代交代の波にものまれた。そして、この日、16年間の現役生活に区切りをつけることを表明した。
◇大田 泰示（おおた・たいし） 1990年（平2）6月9日生まれ、広島県福山市出身の34歳。東海大相模から08年ドラフト1位で巨人に入団。14年9月27日のDeNA戦ではチーム81代目の4番を務める。交換トレードで17年から日本ハムに移籍し、自由契約を経て22年からはDeNAに加入。今季は1軍出場がなく、10月1日に戦力外通告を受けた。現役通算907試合、打率・259、84本塁打、343打点。1メートル88、96キロ。右投げ右打ち。