◇女子ゴルフツアー 大王製紙エリエールレディース第2日(2024年11月15日 愛媛県 エリエールGC松山=6575ヤード、パー71)
今季限りで第一線を退く意向を表明した、上田桃子(38=ZOZO)は最後のラウンドを笑顔で終えた。90位から4バーディー、3ボギーの70で回り通算4オーバーでホールアウト。88位で予選通過はならなかったが、この日も持ち味の攻めのプレーを貫いた。
最終18番グリーンに上がると、温かい拍手が上田を包み込んだ。観客が持つ横断幕には「桃ちゃん20年間お疲れ様。たくさんの感動をありがとう」という感謝の言葉。最後のラウンドは70でまとめ、20年間、日本ツアー450試合に及ぶ戦いに区切りをつけた。
最後のバーディーパットは5メートル。「ど真ん中から入れてやる」と打った1打はカップを大きくオーバーした。結果は3パットボギー。最後までトライし続けた結果だが、「強かったですね。最後まで3パットしてしまったので、上手くなれなかったなって気持ちです」と悔しがる姿がいかにも上田らしかった。
「上手くなろう、強くなろう」という一心だった。クラブを置くと決断してからは、休みを作らず毎日練習。1日2000球の打ち込みを行うこともあったといい、母・八重子さん(75)は「今まで以上に練習するんです。あの練習を見たらびっくりしますよ。最後まで練習して練習して終わりたいみたいなんです」と話した。
どんな時もゴルフのことを考え、がむしゃらに駆け抜けた20年。強くてかっこいいスタイルを貫き、みんなに愛された38歳は「ゴルフは凄く好きだった。今も上手くなりたいなと思います」と、はにかんだ。