日本高野連は15日、8月に開催した全国高校野球選手権大会の第4回運営委員会を大阪市内で開き、今夏に初導入した2部制の検証結果を報告した。
試合時間を朝夕に分ける2部制は、開幕から3日間、1日3試合にして実施。選手の熱中症疑いは、2部制実施日が一日平均2・7件に対し、第4日以降が同4・5件と差が現れた。主に観客が利用する救護室受診者数は、第3日までに限ると昨年の109人から53人に半減。朝日新聞の志方浩文大阪本社代表室高校野球総合センター長は「観客の熱中症対策に最も効果が見られた」と言及した。
出場校へのアンケートでは、2部制の熱中症対策の効果について「とても効果がある」「効果がある」との回答が78%を占めた。「あまり効果がない」は10%だった。「応援団の帰りが遅くなる」「最終試合の終了時間の遅さ」などについて懸念の声が挙がった。
来夏以降も実施を前提として暑さ対策を進める見込みで、実施日数や一日4試合日での導入可否については未定とした。日本高野連の井本亘事務局長は「どのような形がよいのか、いろいろなことを含めて引き続き検討を続けていく」とコメントした。