お笑いコンビ「パックンマックン」のパックンことパトリック・ハーラン(53)が15日、BS-TBS「報道1930」(月~金曜後7・30)にコメンテーターとして生出演し、ドナルド・トランプ次期米大統領の就任で発表が続く人事について私見を語った。
来年1月に誕生する新政権で、閣僚などの人事が注目されている。トランプ氏は厚生長官にロバート・ケネディ・ジュニア氏を起用する方針。新型コロナウイルスのワクチンに懐疑的な見方を示したり、一部のワクチンが自閉症の原因になっているなどと、根拠のない発言をする陰謀論者としても知られる。
また司法省長官に就任することが発表されたマット・ゲーツ氏は、17歳の少女に金銭を渡し、わいせつな行為をした疑いで同省から捜査された人物。過去には「FBI(米連邦捜査局)にいる、こざかしいやつら全員をクビにして追い出してやる」といった発言で、物議を醸した。
重要ポストに起用される、過激な2人。MCのキャスター松原耕二氏が「アメリカ人の健康は大丈夫なのか、司法の良心は守れるんですか?」と尋ねると、パックンは「大丈夫ですかね。僕も大変心配ですよ」と表情を曇らせた。
パックンはまず「にせ情報が多いという文言で、にせ情報を広めている人を指名するのは、実に皮肉ですよね」と、トランプ氏の人事に疑問を投げかけた。ケネディ氏による過去の過激発言を列挙し、「それが厚生省のトップになって、政策を決める立場に置かれることは、大変この先思いやられます」と懸念した。
第1次トランプ政権では、トランプ氏の意見に刃向かって職を追われた人物も多数いたが、パックンは「今回はブレーキ役を最初からいなくしている」と問題視。「一番恐ろしい立場にイエスマンに置くのは、僕はやっぱり司法長官かなと思います」と、ゲーツ氏の起用にも警鐘を鳴らした。