◇W杯北中米大会アジア最終予選C組 日本4-0インドネシア(2024年11月15日 インドネシア・ジャカルタ)
26年W杯北中米大会アジア最終予選C組第5戦が15日、ジャカルタで行われ、8大会連続出場を目指す日本はインドネシアに4―0で圧勝した。オウンゴールで先制し、前半40分にはMF南野拓実(29=モナコ)が熱狂的なインドネシアサポーターを沈黙させる豪快弾を決めた。C組首位の日本は4勝1分けの勝ち点13とし、2位に勝ち点7差をつけて最終予選を折り返した。19日には敵地で中国と対戦する。
空では稲妻が空気を切り裂き、ピッチでは南野がインドネシアを切り裂いた。1点リードの前半40分、三笘のパスに反応したのはフィールド中央から疾走してきた背番号8。左足から放たれた地をはうシュートは左ポストに当たり、ネットに吸い込まれた。
「自分的にあまりシュートを打てるチャンスがなかったのでチャンスがあったら振り抜いてやろうと思っていた。(三笘)薫がいいタイミングでボールをくれたので思い切りシュートを打って、それが決まって良かった」。国際Aマッチ通算24得点目は、中村俊輔に並ぶ一発。取材エリアでは納得の表情で振り返った。
約7万人収容のスタジアムに集まった熱気あふれるインドネシアサポーターからは初対戦となった1934年極東選手権の7―1大勝のスコアを大きく印字し「DON’T FORGET THIS!!!WE BELIEVE IT HAPPEN AGAIN(このスコアを忘れるな!再び起こると信じている)」という横断幕を掲出されてあおられた。何でもないクリアや縦パスが通るたびに地響きのような歓声が鳴り響いた。だが南野の一撃でスタジアムは一気にシーンと静まりかえった。その直後、試合前から強くなっていた豪雨もやんだ。
最終予選では左右シャドーの位置で5試合連続スタメン。初戦の中国戦で2発を決め、その後も存在感を発揮し続けている。「相手は前半からハードに守備をしてくる中で(鎌田)大地とモリ(守田)と(遠藤)航君がうまくチャンスをつくったところで、ゴール前の仕事を意識した」。前半終了時点で交代となったが、攻撃から守備へのスイッチ役としても重要な役割を担った。
チームとしては国際Aマッチ連続得点記録を26試合に更新。次戦は年内最終戦で敵地・中国戦を控える。「うまくいった部分もあるし、次に向けて改善すべきところもある。次もアウェーで厳しい戦いになると思うので、いい準備で臨みたい」。完全アウェーのインドネシアを攻略した中、恐れるものはない。