女優の吉高由里子(36)が主演を務めるNHK大河ドラマ「光る君へ」(日曜後8・00)は17日、第44話が放送される。前回、賢子に訪れた突然の恋の終わり…。まさに、甘く切ない2人に胸が締め付けられた。
<※以下、ネタバレ有>
先週の第43話は「輝きののちに」。内裏で度々火事が起こり、藤原道長(柄本佑)は三条天皇(木村達成)の政への天の怒りが原因だとし、譲位を迫る。しかし、三条天皇は頑として受けつけず、対立が激化。その後、道長は三条天皇の“ある異変”を感じ取る…という展開だった。
狩りの際に目を負傷した藤原隆家(竜星涼)は治療のため、希望通り大宰権帥に任じられた。そして、双寿丸(伊藤健太郎)も藤原賢子(南沙良)に「俺、来年、大宰府に行く。殿様の(平)為賢様(神尾佑)が、藤原隆家様に従って、大宰府に下るのに付いていくのだ。武功を立てに行く」「女は足手まといだ。おまえは都でよい婿を取って、幸せに暮らせ」「美味い飯がゆっくり食えて、妹みたいなおまえがいて、楽しかった。俺は捨て子で身寄りがないゆえ、おまえの家には俺の知らない温かさがあった。ありがとう」。賢子は失恋したものの、門出を祝う宴を開いた。
双寿丸と出会い笑顔が増え、母・まひろとの微妙な関係も良き方向に変化。最初は身分違いに“拒絶”していた、いとも含めてファミリーで温かく見守ってきた賢子の恋は、笑顔で終わりを迎えた。
賢子を思うが故の決断か――。そして直秀への複雑な思いを思い起こして優しいまなざしで見守るまひろ。
賢子「母上は振られたことある?」
まひろ「泣きたければ、私の胸で泣きなさい」
賢子「できません」
最後まで笑顔を貫いた賢子の甘酸っぱい恋の終焉――。木の棒を手に、常に生傷を負ってふらりとやってきては山盛りの白飯をおいしそうに食べた双寿丸、その姿をニコニコと見ていた賢子…明るく切ない2人の心を、石井さんが描いた。
第44話は「望月の夜」。
◇石井 道子(いしい・みちこ)絵描き。千葉県生まれ。清野菜名と松下奈緒がダブル主演を務めたテレビ朝日の昼帯ドラマ「トットちゃん!」(2017年10月期)劇中画を手掛ける。「ALL OF SHOHEI 2023 大谷翔平写真集」「スポニチ URAWA REDS 2023 浦和レッズ特集号」(スポーツニッポン新聞社)などにイラストを掲載。スポニチアネックスでの大河絵連載は「鎌倉殿の13人」(2022年)、「どうする家康」(2023年)に続き3年目。