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【二所ノ関親方 真眼】阿武剋は“圧力のない日馬富士関” 後半戦は台風の目になる可能性も

スポニチアネックス 2024年11月18日 4時15分

 ◇大相撲九州場所8日目(2024年11月17日 福岡国際センター)

 先場所新入幕の阿武剋が、朝紅龍に良い相撲で勝って1敗をキープしました。彼の良さは左の使い方のうまさにあります。左で間合いを取りながら、胸を合わせるとすぐに前まわしを引きます。そして左を差すと肘を張って相手の右上手を使えなくする。その肘の張り方もうまい。この日のように左が入るともろ差しになって、一気に前に出て勝負を決めることもできます。

 稽古場で彼を見る時も、左の使い方に注目しています。相手が嫌がる動きをするだけでなく、自分の力が出る相撲を取っています。私が現役なら当たりたくないタイプです。似た力士を挙げるとすれば“圧力のない日馬富士関”といった感じでしょうか。日馬富士関は、前さばきがうまい上に前に出る圧力がありました。これで阿武剋に圧力が備わってきたら、相手は何もできなくなるでしょう。

 後半戦で上と当たるようになれば、台風の目になる可能性もあります。何人か食われてしまうかもしれません。 (元横綱・稀勢の里)

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