元宮崎県知事で衆院議員も務めた東国原英夫(67)が18日、TBS系「ゴゴスマ~GOGO!smile~」(月~金曜後1・55)にコメンテーターとして生出演し、17日に投開票された兵庫県知事選をめぐり、過熱するネット世論に自身の思いを語った。
パワハラやおねだりなど数々の疑惑を指摘され、県議会から全会一致で不信任決議を受け失職した斎藤元彦前知事(47)氏が、元尼崎市長の稲村和美氏、日本維新の会を離党した前参院議員清水貴之氏ら無所属6新人を破り、再選を果たした。選挙戦では斎藤氏への評価や、混乱した県政の立て直しなどが問われたが、斎藤氏はSNS戦略を駆使して大きな流れを起こし、最終盤で形勢を逆転した。
数々の疑惑が指摘される斎藤氏には、これまでも多くの識者が否定的な意見を口にしており、東国原氏もその1人だった。「SNS等々で東国原に対してもの凄く批判の声がありまして。“謝罪しろ。謝れ”と。今まで斎藤候補に対して否定的、あるいは問題提起をさせていただいた。“それはけしからん、謝れ”と言うんですよ」。選挙後にSNSで寄せられる謝罪要求の声を明かし、「ですから、あの…申し訳ありませんでした」と素直に頭を下げた。また「一応謝るというか、不快な思いをさせた方々には謝るのかな」と、謝罪の理由を挙げた。
一方で、SNSに寄せられる声やSNS上で形成される世論には苦言を呈した。「問題は、選挙、政治は賛否両論あるんですよ。こちら側が否定的だった候補が当選したからって、なぜ問題提起した人間に謝罪しろということになるのか。ネットの論調って、こういう論調なんです。僕はちょっとどうなのかなと思うんですけど」と首をかしげた。
その上で、自身の発言に至るプロセスを説明した。「謝れというんだったら申し訳なかったと思いますけど、僕は取材をして、調査をして、さまざまな意見を聞いて、現場にいた議員さんとか、県の職員、知り合いのつてとかですね。(そういう)方たちの意見を聞きながら、自分なりに咀嚼して、意見を発信した」。しかし、ネットを通すと意図しない解釈をされるという。「それをネットが善と悪に、対立に持っていくんです。斎藤さんが善であると。斎藤さんに反対するのは悪である。既得権益である議会、百条委員会であると」としつつも、「ただ民意は重要ですから。民主主義の中で。この票数は重要だと思います」とも付け加えた。