元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(55)が18日、MBSテレビ「よんチャンTV」(月~金曜後3・40)に出演。無所属の前職・斎藤元彦氏(47)が再選を果たした17日投開票の兵庫県知事選についてコメントした。
パワハラ疑惑などを巡り県議会で不信任決議を受けたが、SNSを駆使した作戦で“風”を起こし大逆転で再選。橋下氏は「これが本来のあるべき姿の選挙、僕も目指していた選挙だと思っています」と知事選を総括。「既存の団体、行政から補助金をもらっている団体、そういうところが団体票を集めて政治家を当選させるというのが今までの、高度成長時代を担っていた選挙だった。僕はそこを壊したくて団体に属さない人の力で、と思ったんですが。それが幸いにSNSというツールも出て既存のメディアからの情報だけじゃなくていろんな情報を集めながら市民1人1人が斎藤さんを応援して1票を入れたってことは、僕はこういう選挙がこれからの時代は主流になってきてほしいし、そうなるんじゃないかなと思う」と前向きに捉えた。
同局の当日出口調査によると、30代までの若い世代の6割が斎藤氏に投票。40~60代でも次点となった元尼崎市長・稲村和美氏への支持を斎藤氏が上回った。橋下氏は「ネットで情報を得る世代でしょ。テレビメディアだけじゃなくネットでしっかり情報を得て判断した世代だと思う」と分析。
それでも「あえて言わせてもらう」と前置きし、「斎藤さん当選しました、民意を得ました。それは尊重しなければいけないが、そもそも不信任決議を出された時の対抗策として議会解散をしなきゃいけないんです」と説明。「議会を解散して議会選挙に臨んで、自分の味方を過半数つければ知事職は維持できる。失職後の選挙をやりました、得票率を見たら45%です。過半数達してないんですよ。だから、斎藤さんはよく分かっていて、不信任出されて王道のやり方の議会解散やっても自分には勝ち目ないと思ったので知事選に乗り出したんだけど」と続け、「45%の得票率で、議会の不信任決議をひっくり返したっていうことではないです。不信任決議をひっくり返すのなら議会を解散して、議員を半分入れ替えなきゃいけないんで、それをやらなかったんです」と指摘した。
同局の山中真アナウンサーが「直近の民意は(斎藤氏が)支持された」と言うと、「斎藤さんの民意と議会が受けた民意、これは二元代表制で両方尊重しなきゃいけない。だから斎藤さんの直近の民意は民意だけれども、議会の方も本当に覚悟を持って不信任を突き付けたのなら、斎藤さんが再選しても“一緒に仕事できません”と言って次の議会の選挙で審判を受けるのが筋」と橋下氏。
しかし県議会の姿勢は「情けない。だらしない」と映るようで、「議会の方はヘロヘロになっちゃって、斎藤さんの方に全部なびいていきますよ」とバッサリ斬っていた。