タレントのスマイリーキクチ(52)が18日、自身のX(旧ツイッター)を更新。17日投開票の兵庫県知事選を巡り、多用された言葉について自身の思いをつづった。
キクチはこの日午前、「アメリカの大統領選も兵庫県知事選も不利だと報道された人が当選した。メディアを疑う人はネットに情報を求め、SNSの共感や閲覧数で判断する傾向がある。メディアの情報全てに猜疑心のフィルターをかけるのも危険。“人は都合の良い情報しか信じない”パンデミックや選挙で証明された」とつづり、「リテラシー教育」のハッシュタグを添えて投稿。その後「僕が恐れている言葉 『ネットで真実を知った』 この危険を理解している人は少ない」と記した。
キクチはかつて、ある殺人事件に関係したという事実無根のデマによりネット上で誹謗(ひぼう)中傷を受けた。2009年にはキクチのブログに中傷や脅し文句を書き込んだとして男女7人が名誉毀損(きそん)容疑などで書類送検された。
11年にはその経験をつづった著書「突然、僕は殺人犯にされた―ネット中傷被害を受けた10年間」を出版。現在はネットトラブル対処法などの講演活動を行っている。
兵庫県知事選では、無所属の前職・斎藤元彦氏がXやYouTubeなどのSNS・動画サイトを駆使した選挙戦略で、序盤の劣勢を覆して大逆転での再選を果たした。有権者は新聞、テレビなど“オールドメディア”よりSNS上の情報を基に一票を投じたといわれている。その裏には既存メディアへの不信感があると指摘する声も多く、「ネットで真実を知った」の書き込みも頻出した。