大みそかの「第75回NHK紅白歌合戦」(後7・30)の出場歌手が19日、発表された。旧ジャニーズ事務所のマネジメント業務などを引き継いだ「STARTO ENTERTAINMENT」の所属タレントの名前はなかった。
制作統括の大塚信広チーフプロデューサー(CP)は報道陣の取材に、STARTO社所属タレントの名前がなかったことについて言及。「交渉はしたが、過程についてはお答えできない。個人的に交渉したけれど、参加できないのは残念に思っている」と交渉はしたものの、出演には至らなかったことを明かした。理由については「話し合いのもとで決定しました。詳細は答えられない」とした。
今後、追加出場可能性について聞かれると「ない」と断言。今後交渉も「ない」とした。
NHKは今年10月、同社所属タレントの番組への新規起用を解禁させていた。ジャニーズ事務所創業者の故ジャニー喜多川氏による性加害問題を受け、NHKは昨年9月に新規起用を停止。昨年の紅白は44年ぶりに旧ジャニーズ勢がいない紅白となっていた。
大塚CPは今回の紅白への交渉スタート時期について「交渉解禁後にやった」とし「過程はお話しできる事ができない。今日の会見までに出演しないという形になった」と説明した。
紅白は(1)その年の活躍(2)世論の支持(3)番組の企画・演出に合うか――の3点を軸に出場歌手を選定している。STARTO社のタレントについても同様に、この3点を軸に検討していく形となり、山名啓雄メディア総局長は10月の定例会見で「制作現場の中で仮にSTARTO社の方が出演していただく検討の場に上がった時に検討するということ」と、あくまで現場で判断していくこととしていた。