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斎藤知事再選も残る“公益通報”への疑問 菊地幸夫弁護士「選挙を経て全部リセット…そうではない」

スポニチアネックス 2024年11月19日 15時22分

 弁護士の菊地幸夫氏が19日、TBS系「ゴゴスマ~GOGO!smile~」(月~金曜後1・55)にコメンテーターとして生出演し、17日に投開票された兵庫県知事選に再選した斎藤元彦知事(47)の今後について私見を語った。

 パワハラやおねだりなど数々の疑惑を指摘され、県議会から全会一致で不信任決議を受け失職した斎藤氏は、元尼崎市長の稲村和美氏、日本維新の会を離党した前参院議員清水貴之氏ら無所属6新人を破り、再選を果たした。選挙戦では斎藤氏への評価や、混乱した県政の立て直しなどが問われたが、斎藤氏はSNS戦略を駆使して大きな流れを起こし、最終盤で形勢を逆転した。この日、初登庁し、熱烈な支援者から拍手で出迎えられた。

 失職後は1人で駅立ちして、謝罪と政策をアピールし続けた斎藤氏。ところが、選挙戦終盤には各地に多くの支援者が集まる、うねりを起こした。菊地氏は「約2カ月後のにぎわいというのに影響したのが、インターネット中心の若い人中心の動きではないかという報道がありますけど、選挙のあり方とか、民主主義のあり方というのが、非常に今回、問われている現象が起きたんだろうなと思います」と述べた。

 再選こそ果たしたものの、有権者の民意は大きく割れた。菊地氏は「事実に関しては非常にあやふやで、イエスと言えばノーと言う人もいるということで、かなりアメリカの政治ではないですけど、分断的な現象が起きてしまったのか」と懸念も示し、「これからの選挙のあり方、民意というものはどう形成されていったらいいのか、非常に教訓を残した選挙になったと思う」と見解を語った。

 斎藤氏はこの日午前、記者団の取材に応じ、「耳の痛い話は真摯に傾ける」と約束した。菊地氏は、告発文書を送った県幹部職員を懲戒処分した問題に触れ、「まだ斎藤氏は“あれは適切だった”と言っているけど、私は到底そう思えない」と断言。「そういうことが選挙を経て、全部リセットになっちゃったのか、正当化されたのかというと、そうではないので、百条委員会を中心にしっかり検証してもらいたい」と願いを口にしていた。

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