J1新潟はオフ明けの19日、聖籠町のアルビレッジでポゼッションなどのメニューで汗を流した。公式戦のピッチから約3カ月間離れているMF松田詠太郎(23)は、持ち味を前面に押し出したプレーで、ホーム最終戦となる30日のG大阪戦出場にアピールを続けている。
左股関節周辺の痛みが消えた後も苦しんだ。プロ人生でほとんどケガの経験がなかったことから、試行錯誤しながらコンディションの上げる中で本調子ではない状態が続いた。試合に絡めずにいるとゲーム勘が徐々に薄れて「自信のなさが練習に表れていたかもしれない。今思えば(ケガから復帰して)最初は良さが出ていなかった」と振り返る。
松橋監督もそれを見抜いていたようで「良さをもっと出していくことに対して継続したチャレンジをしてほしい」と話す。スピードを生かし、突破からのゴールや得点機の演出。その特長を発揮することを最近は「続けてくれている」と指揮官も認め、体の切れに手応えを感じている松田も「(試合間隔が空く今が)アピールできる最後のチャンス」と果敢に挑んでいる。
ドラマやアニメが好きで、最近は既に数回見たテレビドラマ「ルーキーズ」に再びはまっている。「熱いシーンが好き」と言い、アニメも「ブルーロック」や「キングダム」などがお気に入り。ただ、今は気持ちが高ぶるシーンを見なくても、引き分け以上で自力で残留が決められるG大阪戦に向けて、自然と高揚感が増している。
残留を争う磐田が横浜に敗れた16日の試合をクラブハウスで観戦した。残留へ有利な状況にはなったが「何も決まったわけじゃない。自分たちの手で決めたい」と力強く話し、必勝を誓った。(西巻 賢介)