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大リーグ公式が、ドジャースがビューラーと再契約すべき理由を説明 今季、直球、カーブなど向上を証明

スポニチアネックス 2024年11月20日 9時17分

 大リーグ公式サイトがドジャースからFAになった右腕ウォーカー・ビューラー投手(30)と再契約すべき理由について報じている。

 一つ目の理由はフォーシームにかつての勢いが戻りつつあること。ビューラーの投球は、すべてこの球種から始まり、18年から21年にかけてフォーシームで279個の三振を奪った。しかし、ケガの影響でその爆発力を失った。

 24年の公式戦では平均球速が95マイル(約152.9キロ)を維持していたものの、痛打され続け、防御率が悪化した。4シームで被打率.342、長打率.696と苦しみ、本塁打を8本許し、一方で三振はわずか9個しか奪えなかった。このため、ビューラーの4シームの使用率はキャリア最低の29%に落ち込んだ。

 しかしポストシーズンでは復活。フォーシームに「ライジング効果」が増し、打者が振り遅れるようになった。公式戦のライジング効果は16.7インチ(約42・4センチ)、空振り率は17%。さらにポストシーズンでは18.5インチ(約47センチ)、空振り率29%になっていた。ビューラーはフォーシームに再び信頼を置くことができ、使用率を37%まで上げ、フランシスコ・リンドア、アーロン・ジャッジといった打者から空振り三振を奪った。

 二つ目の理由はナックルカーブが再び鋭さを取り戻したこと。ポストシーズン全体を通じて、この球種では1本のヒットも許さず、打者を12打数0安打、4三振に抑えた。ナックルカーブに上下、左右両方向の変化量が増えた。公式戦では14.7インチ(約37・3センチ)落下し、横には10.7インチ(約27・1センチ)変化していたが、ポストシーズンでは16.6インチ(約42・2センチ)落下、横に12.2インチ(約31センチ)となっていた。結果、ナックルカーブの空振り率は公式戦の27%からポストシーズンでは39%に向上した。

 三つ目の理由はスイーパーが改良されたこと。複数の安打は許したが、多くの空振りも奪った。ビューラーのスイーパーは、ポストシーズンで15スイング中8つの空振りを記録し、空振り率は53%に達した。理由は、変化量の大幅な向上にある。公式戦でスイーパーの平均の横への変化は15インチ(約38・1センチ)だったが、ポストシーズンでは19.5インチ(約49・5センチ)に増えた。ポストシーズン中、ビューラーはこの大きな変化量のスイーパーをコントロールするのに苦労する場面もあったが、来季制球力を向上させれば、重要な武器になる可能性がある。

 ビューラーの公式戦の成績は1勝6敗、防御率5・38だった。しかしまだ30歳と若い。ポストシーズンでかつての支配的な投球を垣間見せたことを踏まえると、リスクは伴うものの大きなリターンが期待できる契約候補と言える。

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