◇明治神宮大会 大学の部 1回戦 福岡大7―2日体大(2024年11月20日 神宮)
大学の部の開幕戦。福岡大に12年ぶりの神宮大会1勝をもたらしたのは、投打に渡る朝吹拓海(2年)の活躍だった。
初回に4点の援護を受けた。今春、今秋と2季連続でリーグ戦のMVPに輝いた最速150キロ右腕は「気持ち的に楽になりました」と語る。走者を出しても要所を締める粘りのピッチングで流れを渡さなかった。直球は140キロ前後だったが、カットボールが効果的だった。7回7安打1失点(自責0)の好投に「試合前から勝つなら投手戦かなと。投げ負けないように踏ん張って投げようと思っていました。変化球でカウントを取れたことが良かった」と笑みを浮かべた。
9番打者としても4回先頭で安打を放ち5点目のホームを踏むなど2安打の活躍。15安打7得点の打線をけん引した。神村学園時代は主に9番で高校通算本塁打は5本だったが、「打つことは好き」と笑う。大学は指名打者制のため出場が決まってから少しずつバットを振ってきた成果を発揮し「真っすぐを狙ってしっかり振り抜けて結果も良かった」と喜んだ。
2年生だがプロ志望で山本由伸(ドジャース)に憧れる。あさって22日の2回戦は春秋のリーグ戦と全日本大学選手権を合わせた4冠を狙うV候補の青学大に挑む。西川(ロッテ1位)、佐々木(広島1位)ら強打者が並ぶ。朝吹は「投げてみたい。自分の持ち味の真っすぐがどこまで通じるか」と腕まくりした。