ソフトバンクの王貞治会長(84)が20日、都内で会見し、発起人として野球振興を目指す団体「球心会」の立ち上げを表明。この日行われたオーナー会議にも出席し協力を呼びかけ、賛同を得た。プロ・アマ各団体と協力し、50年、100年後の未来を見据えたもの。野球振興を掲げるが、他競技も含むスポーツ全体の盛り上げを描く。
「我々が立ち上がって、将来に向かって話をするべきじゃないかと。もっと具体的な案を出し、野球は素晴らしいと思ってもらえるように進めていきたい」と王会長が力を込めた。テーマを「BEYOND OH! PROJECT」とし「王貞治、大谷翔平を超える世界的ヒーローを生み出そう!」との方針を設定した。
「世界の王」として、現在の人気にあぐらをかくのではなく、危機感を抱いているからこその行動だった。(1)野球ができる機会不足(2)野球熱の低下(3)少子化による日本マーケットの縮小―。すでに社会人、学生、女子、軟式、独立リーグ、ティーボールといったさまざまな団体と対話を重ね、前記3つの課題が浮き彫りとなった。
その解決には各団体ではなく、オール野球界で取り組むべき。その体制・組織づくりが急務となる。25年3月に体制を、同11月に第1弾アクションを発表予定という。
「今の風潮からするとサッカー、バスケット、バレーボールとかのスポーツがプロ化して多様化しています。その中で現在の野球界の盛り上がりを先々に。野球が一番楽しいと思ってもらえるようなスポーツであってほしい。もっともっと低学年の人から、また女性を含めた中で野球に対する関心を高く持ってもらえるようにいろいろ進めていきたい」と力説。さらに「大谷くん(ドジャース)が大変素晴らしい活躍をしてくれるので。こういう時こそ、我々は立ち上がってより将来に向かって話合うべきと思った」と話した。
▼中日・大島宇一郎オーナー(オーナー会議議長)資金面、運営面でどう協力できるのか(プロ野球12球団による)実行委員会において具体的な対応を検討するよう指示を出しました。