北野武監督(77)が21日、神奈川・横浜で行われた「『IMMERSIVE JOURNEY』開館発表会&先行体験会」に出席。VRを体験し驚きの声を上げた。
ともにゲスト登壇したエジプト考古学者の吉村作治氏とは親しい間柄。足しげくエジプトを訪問してきた吉村氏に対し「尊敬しています。本当にありがとうございます」と敬意を表した。かつては、一緒にエジプトを訪問した事もあると思い出話にはなをさかせた。
「Horizon of Khufu」は、4500年前の古代エジプトを舞台にした、クフ王とピラミッドにまつわるVRエンターテインメント作品。古代エジプトをテーマにした番組でMCを務めた経験もあり、高い関心を示した北野。
実際にマスクを着けて、エジプトにいるかのような感覚になるVR体験に「すげ~。面白いな~」と大興奮。
「技術凄いね。昔のVRとは体感の感じも違うよね。ここにいたかが全然分からなくなっちゃった」と笑顔も、技術の発展に「恐ろしいのは現実っていうのは一体なんだろうと思ってしまって、いつの事なんだろうと今では信じているけど、生きていること自体がイリュージョンではないかとか、過去があったのが分からないとか、いろいろ考えてしまいます」と不安も口にしていた。
1994年8月2日、バイク事故で大けがを負った北野は、非現実的なバーチャル世界と自身の日常に、重なるところもあるようだ。「僕は昔、何十年か前に交通事故を起こして頭を打ってるんで、たまに朝起きる時に今まで通り本当は病室のベッドで寝てるんじゃないかって、自分で考えて目を薄く開ける時あるんですよ」と告白。
「やっぱり当然2つ見るべきだと思いますよ」と現地に足を運び、肌身で体感する重要性を説きながらも、「バーチャルの見たもので理解することっていう非常に大切だ」と強調。「とにかく面白いです」と笑みを見せた。