広島が新外国人野手として、サンドロ・ファビアン外野手(26=レンジャーズ傘下3A)を獲得することが21日、分かった。球団は高いミート力に加え、マイナー通算104発を誇るパワーも評価。すでに基本合意に達しているもようで、近日中に正式発表となる。今季12球団最少52本塁打、リーグ5位415得点に終わった貧打解消のキーマンとして、期待がかかる。
貧打解消へ、積極攻勢が続く。今オフの補強第2弾。新外国人として強打の外野手ファビアンを獲得することが、判明した。将来性も見込める26歳の若きドミニカンが、赤ヘルの仲間入りを果たす。
球団幹部はファビアンについて「調査はしている」と明かした上で「空振りが少なく、バットに当てるのがうまい。ミート力があってパンチ力もある」と期待を寄せた。単年契約の契約金40万ドル(約6200万円)、年俸70万ドル(約1億850万円)に最大60万ドル(約9300万円)の出来高をつける条件で、すでに基本合意に達しているもよう。近日中にも正式発表される。
ファビアンは今季、レンジャーズ傘下3Aで打率・270、17本塁打、81打点。打者を評価する指標のOPS(長打率+出塁率)・805をマークした。その実績を引っさげて今年9月にはメジャーデビューを果たすも、出場3試合で5打数無安打に終わった。とはいえマイナー通算104本塁打を誇る右の中距離砲はまだ26歳と若く、伸びしろも期待できる。球団は特に、巧みなバットコントロールを評価。マイナーでプレーしていた今夏から調査を進めており、シーズン途中での獲得も検討されていたという。すでに新井監督も映像で確認を済ませている。
守備位置は主に右翼で、外野ならどこでも守ることができる。加えて、強肩。秋山、野間、末包らが居並ぶ外野の一角に割って入るだけの守備力も、兼備している。
チームは今季12球団最少の52本塁打で、チーム打率・238はリーグ最下位、415得点も同5位と貧打がBクラス低迷の一大要因となった。そこで今オフは打力強化を最重要課題に掲げ、積極的に補強に動いている。すでに右打ちの内野手としてメジャー通算21発のモンテロを獲得。そこに同じ98年生まれのファビアンを加え、攻撃力アップを見込む。そして、まだ補強の手を緩めるつもりもない。今後も新外国人の調査を継続し、先発候補の投手獲得も目指すとみられる。新井政権3年目に向け、着々と戦力整備を進める。