大リーグの今季のMVPが21日(日本時間22日)、専門局MLBネットワークの番組内で発表され、ア・リーグはヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手(32)が満票で選出された。リーグ記録を塗り替える62本塁打を放った22年以来、2年ぶり2度目の受賞。ヤンキースの選手で満票でMVPを受賞したのは1956年のミッキー・マントル以来68年ぶりの快挙となった。
ジャッジはサマンサ夫人とともに中継に登場。「票を入れて下さった方、周囲の方のサポートに感謝します。チームメート、コーチに感謝します。私は本当に恵まれているし、神様にも感謝します」と笑顔。シーズン序盤の不振から立ち直り、驚異的な数字を積み上げた。「シーズンにはいい時も悪い時もある。チームメートと家族に頼り、努力を続けることで変わってくる。それがすべてだと思う。ニューヨークは憐れんではくれない」と話した。
今季は158試合に出場し、58本塁打、144打点で2冠を達成するなど、卓越した打撃力でチームのリーグ優勝に貢献。リーグ3位の.322、144打点はいずれも自己最多だった。
MVPはメジャー球団各本拠地から選ばれた全米野球記者協会2人ずつ、計30人の会員がレギュラーシーズン終了時に投票し、ア、ナ両リーグから各1人を選出。投票は10人連記で1位は14点、2位は9点、3位以下は1点ずつ下がって10位は1点となり、合計点で決める。
前回獲得の22年はア・リーグ記録の62本塁打を放ちながらも、大谷に1位票が2票入り、満票での受賞はならなかった。文句なしの満票受賞にも「とにかく自分がトップにいても、誰かがその座を狙っている。努力をし続けないといけないし、変化していかないといけない。そうでないとユニホームを取られる」と表情を引き締める。ジャッジは来年以降もトップの座を譲るつもりはない。