現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(70)が22日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。今季大リーグ史上初の「50―50(54本塁打、59盗塁)」を達成するなど話題を席巻したドジャースの大谷翔平投手(30)の今季を振り返った。
大谷や山本由伸らの活躍でドジャースはワールドシリーズを制覇。落合氏は「ワールドシリーズまでいって、最後の最後まで盛り上げてくれましたね」と今季の活躍を称えた。また、メディアが大谷報道一色だったことには「それでも視聴率とか考えれば大谷、大谷っていうふうになるのはしようがないんだろうと思う。それだけの成績を収めているんだから」と持論を展開した。
一方でパドレスのダルビッシュ有が日米通算200勝を達成。この日はNHKがドジャース戦の中継予定を変更して日米通算200勝がかかったダルビッシュの登板試合を放送したとあり「日米通算200勝を挙げる試合で(NHKが)大谷の試合を避けてまでもダルビッシュの試合をやったっていうのは、そりゃあ凄いことですよ」と大谷報道一色の中でNHKの中継体制までも動かしたダルビッシュの偉業を称えた。
改めて過熱する大谷報道については「いいじゃない。大谷を応援してる人、いっぱいいるんだから」としつつ、自身も大谷推しであることには「推してるっていうか、楽しみではあるよね」と期待感をにじませた。
スタッフから今季マイナーをのぞくメジャーでプレーした選手は何人だったかと問われると「11人」と即答。1人ずつ名前を読み上げ「そりゃ日本からアメリカに行く選手、誰がいるんだっていうのは大概頭の中には入っていますよ」と胸を張った。一方、メッツ傘下3Aでプレーした藤浪晋太郎ファンという信子夫人の「藤浪さんは今年メジャー登板なかったのよね」とのテロップも出された。
改めて大谷の話題に戻り「50―50を達成したっていうのは、(過去に)アメリカの野球にもなかった。数字以上に記憶に残る記録っていうことからすると、今度それを目指して野球をやる人は増えてくると思う」と説明。「そういう意味では、去年アメリカン・リーグでホームラン王を獲って、今年ナショナル・リーグでホームラン(王)と打点(王)を獲ったっていうのは凄いことだと思うよ」と称えた。
ア・リーグではヤンキースのジャッジが本塁打と打点の2冠を獲得した。「大谷は最終的に打率を上げてきて、最終的には4厘差。一歩手が届かなかったんだけども、来年(3冠王を)期待するっていうことはあると思う」と期待した。
一方で2年連続「50―50」を達成できるかについては「今年が最後だと思う」と断言。その理由として「ピッチャーでゲームに出場するってことは、盗塁までは球団は求めないと思う。ましてワールドシリーズで左腕をついて脱臼している。その危険性がはらんでいる。50―50はホームランに関してはあると思うけど、盗塁にしたら10個。それくらいまで減っちゃうんじゃないのかなとは思うけどね。それだけ二刀流っていうのは大変だっていうことですよ」と推察した。それでも大谷の潜在能力の高さは認めているだけに「でも、走る姿も見てみたいですけどね」と期待。信子夫人はテロップで「私は来年も50―50期待しちゃうわ」と2年連続での偉業達成を願っていた。