ドジャースが大谷の愛犬デコピンにMVPを授与した。球団の公式SNSで21日（日本時間22日）、発表した。「MVPup.」とし、Pは選手を意味するPlayerではなく、子犬のPupのP。「チャンピオンで、いまやMVPとなったデコピンに拍手を！」と祝福した。投稿には、デコピンのアップと大谷とハイタッチする写真が添えられた。
デコピンはこの日、大谷と真美子夫人の間に座って、MVP発表の瞬間を待っていた。大谷の受賞が伝えられると「分かってたワン」とばかりに、クールな表情でソファから飛び降りてしまった。
この一年、デコピンは大谷に負けず劣らず世界中のファンを魅了してきた。“デビュー”は1年前の11月16日（日本時間17日）。2度目のア・リーグMVPに輝いた際の大谷の会見で、腕に抱かれていた。「あの犬は？」と、すぐさま話題に。本紙の取材で、MVP発表時より少し前に飼い始めた愛犬だと分かった。その愛らしい顔と動きに、世界がメロメロ。大谷がエンゼルスからドジャースに移籍後の12月には早速、ツーショットのトレーディングカードが発売され、球団のマスコット的存在になった。
同14日の入団会見で大谷が名前を「デコピン」と公表。米国人は「デコピン」と発音しづらいため「デコイと紹介している」と話していた。今年2月末、真美子夫人との結婚をSNSで発表した文書にもデコピンは登場。大谷の節目に寄り添ってきた。
MVPの決定打となったのは8月28日、ドジャースタジアムでの始球式への登板だ。マウンド上で白球をくわえ、本塁で待つ大谷に駆け寄った。MVP獲得の取材で、今シーズンで一番緊張したのは「デコの始球式」と答えた大谷。デコピンのMVP記録もどこまで伸びるか、注目だ。