「サバの女王」「アドロ」などのヒット曲で日本でも活躍したアルゼンチン出身の歌手、グラシェラ・スサーナさんが19日に死去した。71歳。アルゼンチンメディアが伝えた。
ブエノスアイレス出身。歌手の菅原洋一(91)に見いだされて1971年に来日。哀愁のある低音の歌声が人気で、73年に発売したアルバム「アドロ・サバの女王」は100万枚を超えるヒットとなった。ヒット曲に「愛の怖れ」「粋な別れ」「誰もいない海」など。
日本を第二の故郷とし、被災地支援などにも尽力。長男には「タロー」、長女には「ハナコ」と日本の名前をつけていた。
2017年には自宅の火災や糖尿病で失明の危機に。日本の音楽仲間がカンパし、日本で手術をして視力を取り戻した。
▼菅原洋一 アルゼンチンでスサーナが歌っているのを聴いて、この歌声を日本語で歌わせたら素敵じゃないかと思って、スサーナがまだ10代の頃に日本に来ないかと声をかけました。本当に歌のうまいスサーナとは、何曲もデュエットして、とても楽しかったね。良い思い出をありがとう。