J1新潟のGK吉満大介(31)は22日、シーズンが終わるまで明るい雰囲気づくりと積極的な守備の構築に全力を尽くすことを誓った。
若手からもベテランからも好かれ、その柔和な表情からも明るいキャラクターなのがよく分かる。演じているわけではない。ただ一つの役割だとも思っている。「チームのために自分に何ができるか考える中で、明るく振る舞う、どう雰囲気良くできるかをやってきたシーズン」と話す。
前所属のJ2山口ではケガで公式戦から遠ざかっていた。昨秋に左膝を手術もした。「契約してもらった意味は何か」。今季加入して自然と考えるようになった。ピッチでの貢献はもちろん「チームの盛り上げ」も意識。連敗した時もケガ人が増えた時も、チームが下を向かないよう雰囲気づくりに一役買ってきた。
GKとしてのパフォーマンスも向上した。新潟のスタイルは、ビルドアップで11人目のフィールドプレーヤーの役割も求められる「特殊な戦術」と改めて感じたが、それを楽しみながら練習に励み「ファーストタッチの質、判断、個人戦術は格段に上がった」と力を込める。6月のルヴァン杯プレーオフ第1戦の長崎戦で突然の出番にも難なく応えてみせたのがその証拠だ。
ピッチに立てるGKは1人。ただ、今のGK陣は「バランスがいい。4人で同じベクトルを向いている」と言い、残り2試合も好守からゴールを奪うために切磋琢磨している。「試合に出る、出ないではなく、ブレずにやり続けることが一番大事」。チームが勝つためにできることは全部やる。(西巻 賢介)