◇全日本大学アメフト選手権 準々決勝 早大31―28関大(2024年11月23日 味の素スタジアム)
早稲田、そして関東の意地が、大きな1勝をもたらした。味の素スタジアムに関大を迎えた大一番。開始直後の1プレーで、エンジのジャージーが勢いづいた。
自陣20ヤードからのオフェンス。スクリーンパスを受けたRB安藤慶太郎(3年)が左サイドへ抜け出す。速い、速い。関大ディフェンスは誰も追いつけない。会心の先制TD。「サイドラインを縦に抜けるのは僕の持ち味」と安藤が胸を張れば、高岡勝監督は「まさか、あのプレーでTDまでいけるとは…」と目を丸くした。
FGで追加点を奪った直後の第2Q4分9秒には、QB八木義仁(4年)が62ヤードのTDパス。さらに直後のシリーズで、60ヤードのTDパスもヒットさせ、24―0までリードを広げた。
後半こそ追い上げられたものの、前半の「貯金」が効いて3点差勝利。戦前の予想を覆し、準決勝進出の切符を手に入れた。
「西高東低(の前評判)を覆そうと、みんなで言っていた。関東だってやれるんだ、というところを見せたかった」と安藤は力をこめ、指揮官も「スタンドの応援も力になったし、関西に一泡吹かせようとスタッフで言っていたのが実現して良かった」と目を細める。
関西3強の一角を切り崩し、早稲田がダークホース的存在に浮上してきた。