大関・豊昇龍が関脇・霧島をつり出し、初優勝した昨年名古屋場所の12勝を超える自己新記録13勝目を挙げた。1番前で取った琴桜に続いて21年ぶり、大関同士による千秋楽相星決戦へ駒を進めた。
「しっかり集中してやりました。集中したのでよかったと思います」
この日朝、師匠の立浪親方(元小結・旭豊)からは「(技の)いろいろある相手。頭に入れておけよ」との助言があった。得意とは逆の左四つになったが、胸を合わせて問題にしなかった。
8場所ぶりの優勝への意識については、「意識してません。意識して負けた場所が結構ある」。優勝争いが求められる大関に昇進して7場所、逃し続けた賜杯への思いを語った。
日体大柏出身の豊昇龍と、柏相撲道場出身の琴桜。「柏対決」の実現に、取組後の支度部屋でも厳しかった表情が、「まあね、しっかり集中してやるしかない」と少し緩んだ。