◇ラグビー関東大学対抗戦Aグループ 早大57―3慶大(2024年11月23日 東京・秩父宮ラグビー場)
早大が慶大を57―3で下して開幕無敗の6戦全勝とした。総勝ち点36で単独首位に立ち、6季ぶり36度目の対抗戦優勝に王手。12月1日の明大戦に勝つか引き分けるか、負けた場合でも7点差以内なら早大の優勝が決まる。
101回目を迎えた伝統の早慶戦で圧倒的な強さを見せた。トライを一度も与えない大差での勝利は、40―0で完封した07年以来17年ぶり。これで早慶戦14連勝とした。計8トライの猛攻に加え、CTB野中健吾(3年)が正確なキックでコンバージョンを7本成功。野中はプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれた。
常に敵陣に入り込んで試合を支配し、一度もゴールラインを割らせず。「前の(今季ここまでの)記録とか関係なく特別な試合と言い続けてきた」とこの試合に懸ける熱い思いを話していたフッカー佐藤健次主将(4年)は、前半27分にラインアウトモールからトライを奪うなど攻守でチームをけん引した。そして「ディフェンスは自信ある。“取られた分取る”のではなく“取られない”というマインドだった」と胸を張った。
これで6季ぶりの優勝に王手。100回目の節目を迎える早明戦に勝てば17季ぶりの全勝優勝となる。佐藤主将は「いろんなプレッシャーがあると思う」とした上で「余計な情報はあまり入れず、外的要因に惑わされずに自分たちにフォーカスしていく」と気持ちを高めた。
佐藤主将は明大を「1~23番までスーパースターがそろっている」と表現。「僕たちは体が小さくてスーパースター軍団ではないので、自分を見失わないようにしないといけない」と挑戦者の意識を強調した。早明戦勝利、対抗戦優勝はもちろん、狙うは日本一。「早明戦に勝って満足はしない。最後に“荒ぶる”を獲ってやっと満足できる」。対抗戦優勝の先にある大きな目標を見据えた。