お笑いタレント明石家さんま(69)が、23日放送のMBSラジオ「ヤングタウン土曜日」(土曜後10・00)に出演し、20日に糖尿病からの肝不全のため64歳で死去した落語家で俳優の桂雀々さんを追悼した。
関係者によると、雀々さんは10月下旬、茨城県内のゴルフ場でコースに出る前に気分が悪くなって吐血。救急搬送され、検査を受けた結果、他の病院に運ばれて入院した。その後、知人の見舞いに対応するまでに回復していたが、今月上旬に再び容体が急変。集中治療室(ICU)に入るなど、予断を許さない状態が続いていた。
さんまは「ちょっと体が悪いといううわさは聞いていたけど、そろそろ連絡があるなと思っている矢先にこんなことになって」「急だったので、俺自身もピンと来ていないんですけど」と、突然の別れをいまだに受け入れられない様子だった。
よく飲みに行く仲良しグループでもあったという。「笑福亭笑瓶、雀々、嘉門タツオ、(北野)誠とグループで、ずっといろいろ飲みに行ったり、話したり、ライブに出たりとかしている仲間なんですよ。去年、笑瓶(が死去)で。“兄さん、兄さん”と来てくれるんで、雀々の大きな回は全部、俺がゲストで行かせてもらっていた」と振り返った。
雀々さんが師匠の桂枝雀さんに弟子入りする前から知っている間柄だという。「あいつが15歳やからね。枝雀師匠に弟子入りしたのは。天才落語少年と言われて入ってきて、テレビを見ていて、素人参加番組に出ているから知ってた。俺は18、19の時に“杉本兄さん、杉本兄さん”と言うて近づいてきて、何かの縁なんやろな」。関係性は半世紀近くにわたったという。
仲良しグループのうち、2人が天国へと旅立った。「まさか笑瓶がゴルフ中で、雀々がゴルフに行こうとしている時に病気になって、そのまま体調を崩して亡くなるという。不思議な2人のね」と、不思議なめぐり合わせを口にした。
70を目前にしても、元気なさんま。「また周り、俺らの年齢がそうやとは思うねんけど、次々に周りがこういうことになってしまうんで、こっちも負けてられへんかという年齢でもないのかとか、あらためて思わせてくれるというのか…」と思いを明かし、「俺たちは生かされているから、生かされているという分を頑張らなあかんねん」と、村上ショージに呼びかけるように話した。
あらためて雀々さんには「人生を卒業してしまったので、天国で頑張って欲しいとは思うけど、非常に残念。仲間が1人、亡くなりました」と哀悼の意を表した。