◇ラグビー関東大学リーグ戦1部 大東大45―32法大(2024年11月24日 東京・秩父宮ラグビー場)
ここまで4勝1敗1分けの総勝ち点27で首位だった大東大が法大を45―32で下し、2017年以来7季ぶり9度目の優勝を決めた。この日を迎える時点で5校に優勝の可能性があった大混戦を制した。
前半9分、ラインアウトモールから押し込んで大東大のフッカー嵯峨嗣侃が先制トライ。その後、CTBハニテリ・ヴァイレアが確実にコンバージョンを決めて得点を重ね、自らも前半19分にはトライを決めた。21―10で後半へ。法大にペナルティーゴールで3点返された後、4連続トライで45―13まで一気に突き放した。後半24分にはWTB大方維織が約70メートルを独走する圧巻のトライも決めた。その後は法大が猛追。約10分間で3連続トライを決めて13点差まで迫ったが届かなかった。
勝てば優勝、敗れれば4位で全国大学選手権出場を逃す可能性もあった大一番。就任2年目の酒井宏之監督は「振り幅の大きい試合でプレッシャーもあった」と振り返り「主将を中心に(流通経済大に敗れてから)2週間準備してきたことが良い結果になった」と選手たちを称えた。
10日の流通経済大戦で初黒星を喫してから、チーム内の意識が変わった。フランカー蓑洞功志主将は「この2、3試合自分たちのラグビーができなかった。(寮内で)スリッパをきれいにそろえるとか掃除をいつもよりやるとか、私生活も見直したからこそ勝ち切ることができた」と明かす。1年生に代わって4年生が掃除などの雑用をこなし、初心に返って一体感を高めたことが優勝につながった。
3年ぶりに全国大学選手権の舞台へ。蓑洞主将は「リーグの代表としてチャレンジ精神を忘れず、関西や対抗戦(の代表校)を食らう気持ちでいきたいと思っています」と意気込みを語った。
昨季まで6連覇していた東海大は、負けか引き分けなら4位で20年ぶりに全国大学選手権の出場を逃すという背水の陣で流通経済大と対戦。後半41分に同点トライを許して絶体絶命となったが、後半45分にペナルティーゴールで勝ち越し、24―21で競り勝って3位に入った。
関東大学リーグ戦1部の最終順位は以下の通り。上位3校が全国大学選手権に出場する。
優勝 大東大(5勝1敗1分け、勝ち点33)
2位 東洋大(5勝2敗、勝ち点30)
3位 東海大(4勝2敗1分け、勝ち点29)
4位 流通経済大(4勝3敗、勝ち点27)
5位 法大(4勝3敗、勝ち点24)
6位 立正大(2勝5敗、勝ち点17)
7位 日大(2勝5敗、勝ち点16)
8位 関東学院大(1勝6敗、勝ち点13)