プロボクシングWBC世界フライ級王者の寺地拳四朗(32=BMB)が24日、大阪市内のホテルで母校・関大の後援会による祝勝会に出席した。10月13日に実施された同級王座決定戦で元世界王者のクリストファー・ロサレス(ニカラグア)に11回TKO勝ち、2階級制覇を達成した。「いつも楽しみにして来てくれる方もいる。こういう機会で報告できるのはうれしい。次へのモチベーションになる」と笑顔をふりまいた。
試合はフライ級初戦にもかかわらず圧勝。リミット48・9キロのライトフライ級から同50・8キロのフライ級へ上がり幅は1・9キロ。ミニマム→ライトフライの1・3キロ、フライ→スーパーフライの1・3キロよりも上がり幅は大きい。それでも「階級の壁はそれほど感じなかった。いつもの防衛戦と変わらない感じだった」と振り返る。「(フライ級の選手とは以前から)スパーリングをやっていたからかな。バンタム級の選手とやれば体がぶつかった時に、はじき飛ばされたり、こっちのパンチで相手(の重心)がブレていないとか、違いを感じましたけど」と早くも現級に適応できた手応えがある。
その上でフィジカル強化に努める。「トレーナーから“もう少し筋肉をつけられるんちゃう”と言われてます」。12月に短距離ダッシュを中心とした走り込みで下半身を強化する方針だ。
次戦は来年2月ごろの見通し。「統一戦を組んでもらえればうれしい」。期待を胸に抱きつつ精進を続ける。