楽天は24日、田中将大投手(36)を11月30日提出予定の契約保留者名簿に記載しないと発表した。これを受け、田中は自身のYouTubeチャンネルで「この度私は楽天イーグルスと来季の契約を結ばずに新たなチームを探すことに決めました」と退団の意向を示した。
田中はプロ18年目の今季は日米通算200勝まで残り3勝で迎えたが、コンディションが整わず、1軍登板は5回4失点で負け投手となった9月28日のオリックス戦のみ。自身初のシーズン未勝利に終わっていた。
石井一久SDは同日、「田中投手と11月30日の保留者名簿っていうとこに記載しないことになったのでご報告させていただいた」とし、経緯を説明した。
主なやりとりは下記の通り。
――経緯は
「もちろん契約内容なんで守秘義務っていうとこがあるんですけどもそこの部分、詳しくは言えないですけど、減額制限を超える減俸を提示して、選手の同意が得られない場合は、球団は選手に対して保有権放棄しないといけないので。そういう流れで田中選手とは自由契約っていうことになったので、今回それに当たるということです」
――今季は1試合登板で厳しい提示
「いろんなことも踏まえて、みんな1人だけとか2人だけとかではないので、みんなしっかりと成績に出した人だったり出さなかった人っていうところを判断はしていかないといけないんですけども、田中選手に関しては、減額制限は超えてしまうんですけども、うちにとってすごく必要なプレーヤーであって、本当に創設以来、貢献をしてきてくれたということで。球団としては提示をして、ただ減額制限を超えてしまってるので、そこは田中選手の判断もしっかり聞きたいというとこで、球団と選手で協議は、してました」
――何度もやり取りはあったか
「何回も何回もというわけじゃないんですけど、やっぱり田中選手にも考える時間っていうのはやっぱりすごく大事だと思うし、本当に野球人生の中で、いろんな決断をしないといけないとこっていうのは尊重して、しっかりと、ある程度伝えるものはしっかりと伝えて。当然残ってほしいっていうことも伝える中で、こちらから減額制限を超える中では、精一杯意見とか、残ってほしいっていうことは話しましたけど、それは人それぞれの考え方だったり、いろんな向き合い方だったり、そういうものがあるんで、最後はやっぱり本人から自由契約してほしいということでしたので、そこから最後もう1回考え直してくれないかという話ではないじゃないですか。彼も熟考した中での決断だったと思うので、それは本当に長年貢献してくれてるので、そこは尊重してあげたいなとは思います」
――ここから再契約の可能性は
「ルール的にはあるので。それは全然。もちろん可能なことですし。そうなればそれはすごくうれしいことですけど。ただ今後、どんなことがあっても球団としてはバックアップしていきたいなとは思ってます」
――本人が話したいといえば場をもつ
「はい、もちろんです」
――球団としては出せるものは出した状態
「はい」
――減額も含めた提示したのはいつか
「減額制限を超えるものっていうのは、NPBのルールとして、日本シリーズの終わる時の段階で。その段階にはお伝えしました」
――1億円を下回る提示だったのか
「そこは本当に僕がいう話ではないですよね。やっぱり人のお金のことなんで。提示っていうのはもちろんそこはちょっと守秘義務もちろんあるので、あまりそこでこうやり取りっていうのはあんまりしたくないなとは思います。ただ、大幅に超えたという事実はあります」