楽天は来季も引き続き独占的に契約の対象にできる選手をリストアップした「契約保留選手名簿」に田中将を記載しないと発表。石井一久SDは「田中投手は創設以来、貢献をしてきてくれた。減額制限は超えてしまうが、うちにとって凄く必要なプレーヤー」と苦渋の決断だったことを明かし「人それぞれの考え方や向き合い方がある。彼も熟考した中での決断だったと思うし、そこは尊重してあげたい」と続けた。
契約保留選手名簿は今月30日に提出する。今後再度の話し合いや再契約の可能性について、石井SDは「もちろん可能なことですし、そうなれば凄くうれしいこと。今後どんなことがあっても球団としてはバックアップしていきたい」と語った。
▽契約保留選手 その年度の支配下選手のうち、球団が次年度の選手契約締結の権利を保留し、引き続き契約を結ぶことを予定している選手のこと。野球協約第9章第66条で、毎年11月30日以前の保留選手名簿の提出が義務づけられる。契約保留選手の数は1球団70人。毎年12月2日に名簿が公示され、現役引退や戦力外、提出期限までに合意しなかった外国人ら、名簿に記載されなかった選手は自由契約となる。
◇田中 将大(たなか・まさひろ)1988年(昭63)11月1日生まれ、兵庫県出身の36歳。駒大苫小牧では2年時に夏の甲子園優勝、3年夏は準V。06年高校生ドラフト1巡目で楽天入団。13年はプロ野球新の開幕24連勝を記録し、球団初の日本一。同年オフにポスティングシステムでヤンキース移籍。メジャー日本投手では野茂、ダルビッシュ、黒田に次ぐ78勝。21年に楽天復帰。主なタイトルは沢村賞、最高勝率、最優秀防御率、最多勝(11、13年)、最多奪三振(12年)。08年北京五輪、21年東京五輪、09、13年WBC日本代表。1メートル88、97キロ。右投げ右打ち。