ラグビーリーグワンの2部リーグ花園近鉄ライナーズは25日、SO竹田祐将(31)が負傷により、今年12月開幕の24-25年シーズンを前に現役引退することを発表した。
クラブ公式サイトでは「竹田祐将選手は、トレーニング中のアクシデントにより、第一頸椎等を負傷(亜脱臼等)しました。選手生命および今後の本人の人生に関わる受傷であることから、ドクターおよびチーム、そして本人との協議の結果、シーズン前ではありますが、選手生活に幕を閉じることになりました。今後につきましては、今シーズン終了までチームスタッフとして、チーム目標達成に向けてサポートしてもらうことを決定いたしました」と報告した。
また、竹田は公式サイト上でコメントを発表し、「はじめに、今まで19年間ラグビーができたこと、僕のラグビー人生に関わってくださった全ての方へ感謝をお伝えしたいです。また、遅れたタイミングでの報告になったこと、口頭でお伝えすることができなかったことを申し訳なく思っています」とした。
負傷時の詳細についても明かし「フルコンタクトのトレーニング中にタックルバック(DF)2人に、AT(ボールキャリー)をする練習で頭がホールドされ、首に圧が集中したことで今回このような結果となってしまいました」とした。
症状については「第一から第四頸椎損傷、上位頸椎の亜脱臼、頸椎の大幅な可動性がある」とし、「ドクターストップがかかり、復帰する選択肢がない状況を突き付けられ、今後の人生や家族のことも含めた上で引退を決意しました」と引退決断に至った経緯を説明。
現在の症状については「軽い痺れなどの後遺症は残っていますが、幸いにも日常生活レベルにおいては大きな問題なく生活できているのが現状です」と説明し、「今回のようなアクシデントをスポーツ界から少しでも減らすことができるように、練習用具の正しい使い方や首のケアについてなど、受傷した本人だからこそ少しでも多くの方へお伝えしたいと考えています」とした。
今後については「チームからの発表にもあるようにチームスタッフの一員として活動していくことになりました。今まで選手として支えてくださった全ての方へ、これからグラウンドでプレーを通して感謝の気持ちを表現(お伝え)することはできなくなってしまいましたが、違った形でお伝えできるように日々精進していきたいと思います。皆さんがサポートしてくださったお陰でここまで走り続けることが出来ました。本当に今までありがとうございました。選手という立場から離れることになりますが、今後もこれまでとは違った形でラグビーに携わっていきたいと考えておりますのでどうぞ宜しくお願いいたします」と報告した。
竹田は筑波大卒業後の2016年、トヨタ自動車ヴェルブリッツ(現トヨタヴェルブリッツ)に加入。花園近鉄には2022年に加入した。