レスリング男子フリースタイル65キロ級でパリ五輪王者の清岡幸大郎(三恵海運)が25日、初のドイツリーグ参戦を終えて羽田空港に帰国。1カ月半の海外武者修行を振り返り、「大きな経験をすることができた。短期の海外遠征では見えない部分、感じられない部分があった」と語った。
滞在中には6試合に出場し、成績は5勝1敗。66~75キロ級と幅広い階級で実戦経験を積み、「最初の試合は出ばなをくじかれた(敗戦)。やはり練習しないと勝てないと実感したし、いい負けにはなったと思う。欧州の選手特有の絡みの強さ、強いポジションに入ったらとことん強いのも経験できた。いろんな階級でできたのも、日本ではできないこと」と収穫を口にした。
滞在中の10月には、サッカー元日本代表主将でフランクフルトU―21コーチの長谷部誠氏と対面。同氏の解説を聞きながら欧州チャンピオンズリーグを観戦し、その翌日には食事も同席できたという。元々ファンで、著書も読むなどアスリートとして尊敬する同氏からの学びも多かったようで、「めちゃくちゃ濃厚な時間だった。思っていること、考えを聞かせてもらった」と笑顔で振り返った。
ドイツリーグの所属チームがプレーオフで上位に進んだ場合、年明けにも再び渡独する予定があるものの、12月の全日本選手権(東京・国立代々木競技場第二体育館)は回避する。個人戦の復帰は来年6月の全日本選手権を予定しており、「五輪で優勝したが、まだ本当のチャンピオンとは言えない。まだ世界選手権を獲っていないので、チャレンジャーの気持ちで(挑戦する)。高いところを目指せるように頑張りたい」と話した。