選挙コンサルタントで、藤川選挙戦略研究所の藤川晋之助代表理事が25日、BS日テレ「深層NEWS」(月~木曜後6・58)に出演し、兵庫県知事選で再選を果たした斎藤元彦知事(47)と、7月の東京都知事選で次点だった前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(42)との選挙戦の違いについて語った。
藤川氏は都知事選で石丸氏の選挙対策事務局長を務めた。石丸氏は現職の小池百合子氏に敗れはしたものの、165万8363票を獲得。一躍、脚光を浴びた。注目されたのは、SNSを使った戦略。一方、斎藤氏の選挙戦もSNSの広がりが票に結びついたと分析されている。
その経験から、2人のSNS戦略の違いについて問われた藤川氏は、「石丸さんの場合はある意味、衝撃的に初めてSNSで認知されるというか、ほとんどの人が驚いたと思う。私のそこまでの経験値では計れない現象が起きた初めだった」と、まずは石丸氏の選挙戦を振り返った。「彼が作ってきたYouTube効果が、SNS上で爆発する。そこにいわゆるオールドメディアと言われている方々がハイブリッドして現象が起きたということ」。さまざまなメディアが相乗効果を生み出し、石丸現象につながったと見ている。
一方で、斎藤氏の選挙戦はSNSはまったく違う印象を受けたという。「斎藤さんの場合は、オールドメディア…という言い方は失礼かもしれませんけど、斎藤さんに対して批判的で。ハイブリッドではなく、ニューメディアと言われている、YouTubeを中心とした広がりの中で、一つの物語が生まれた。現象面で言うとその違いがあった」と分析した。
2人のパーソナリティーについては「共通点で言うと、頑固で、自分の信念を貫くというタイプ」としつつ、「まったく違いますね」とも。「私の感覚から言うと、石丸さんの場合は直感力。政策中心ではない。自分自身の経験値を前に出していくタイプ。あの人(斎藤氏)は役人でもあったので、細かく政策議論をぶつけていくという部分で言うと、ほとんど手法としては真逆」と指摘していた。