◇ラグビーリポビタンDツアー2024 日本14―59イングランド(2024年11月24日 英トゥイッケナム)
世界ランキング13位の日本は同7位のイングランドに14―59で敗れた。今季最後のテストマッチで強豪国相手にまたも完敗。エディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC、64)の復帰1年目を4勝7敗で終えた。「超速ラグビー」の完成、そして目標とする27年W杯オーストラリア大会4強へ、多くの課題を残す結果となった。
集大成の場で、厳しい現実を突きつけられた。ジョーンズHC再任後の初陣となった6月に17―52で敗れていたイングランドと5カ月ぶりの再戦。合宿や試合を重ねて進化した姿を見せるはずが、序盤から押し込まれ、前回よりも点差が広がってしまった。
ジョーンズHCは、若手積極起用で選手層の薄いチーム構成を「今は新しい車に乗っているような感じ。一つうまくいけば、もう一つの部品が壊れてしまう」と表現。「特にここが伸びたという成長もなければ、ここが広がったというところもない」と厳しい言葉で今季を総括した。経験豊富なSOが不在となった欧州遠征。この日は「高校時代に1試合やった」だけのマクカランを初起用したが、やはり付け焼き刃の感は否めなかった。
まだまだ発展途上の「超速ラグビー」。指揮官は「辛抱が必要。魔法のような解決策はない」と言い聞かせ、ゲーム主将のSH斎藤は「結果は出ていないけど、やり続けるしかない」と前を向いた。